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【事例】 REDMINEを社内管理業務に使う

記事ID:2538
分野:管理業務
専門性:中

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

はじめに

REDMINEはプロジェクト管理ツールとして知られています。

プロジェクト管理は、非定型的、非反復的であることが特徴の業務と言えますが、実はREDMINEは、そうではないタイプの業務、つまり定型的、反復的な業務の管理にも適しています。これが、タスク管理ツールとも呼ばれる理由です。

定型的、反復的な業務の例として社内管理業務があり、ここでは具体的に契約業務やその関連業務に対してREDMINEを適用するケースについて説明します。

契約業務

VisiWorkの運営元であるシナジー研究所では、ソフトウェア開発も行っています。その進め方は反復型開発と呼ばれるもので、数年かかる開発プロジェクトであっても、数か月単位(2~3か月)の短い期間の個別契約に分割して、プロジェクトを進めて行きます。

プロジェクトでは、システムエンジニアリング業務を外注します。そのため、2~3か月という期間で、同じような契約行為が客先と外注先に対して反復的に発生することになります。全く同じ契約を反復するかというとそうではなくて、見積られている工数や担当エンジニア、また外注先企業自体も少しずつ変化しながら、長い期間のプロジェクトを遂行していくことになります。また、他企業と契約するということは、その契約に関連する見積、請求、支払などの行為も当然発生するので、管理業務の責任者や担当者は、プロジェクトマネージャなど関係者とも連絡を取りながら、それらを正確に遅滞なくかつルールに沿って遂行する必要があります。

そうなると、たとえばある月に遂行された契約、見積、請求、支払などのタスクをチケット化してタスク管理する一方で、それら一連のチケットをコピーして、必要なチケット一式を作成し、それらを新しい契約条件に合わせて修正することで新しい契約期間のタスク管理が進められると便利です。

そのために、Lychee Redmineではプロジェクト・テンプレートという機能があります。これを使用すると、例えばある月の契約関連管理業務をプロジェクトとして運用し、さらにそれをプロジェクト・テンプレートとして登録した上で、そのテンプレートから新しいチケットを簡単に作成することができます。ありがたいのは、たとえば、「A社個別契約書締結」と言ったチケットのタイトルや属性情報がコピーされるだけでなく、その開始予定日や終了予定日も新しい期間のカレンダーに合わせて作成され、チケットがガントチャート上に自動的に配置されることです。もちろん、それらの日付を微調整する必要が出てくる場合はありますが、ほぼ自動で新契約期間に対応する作業チケットの配置が完了するのです。

下図は、ある月(プロジェクト)の契約関連チケットの構造を例示したものです。これをテンプレートとして、次の月に適用すると、ほぼ同じ位置関係で新しいチケットが自動的に作成されるのです。

管理業務でこそ生きるワークフロー

契約業務で新しい契約期間のチケットを効率的に作成する方法について説明しましたが、作成された後のチケットの運用はどうなるでしょう。運用に入ると、REDMINEのワークフロー機能が役に立ちます。

契約業務は、お金に絡む仕事ですから、それなりの責任と権限を持った担当者が遂行する必要があります。しかし、契約書の準備のような作業は、より小さな権限しかもたない作業担当者が遂行する場合が普通です。そして、その作業結果を管理担当者がチェックして、承認する、あるいは指し戻すなどの行為を行います。これがワークフローであり、そのためにREDMINEのワークフロー機能が役に立ちます。

REDMINEが生まれて育ったソフトウェア開発分野では、実はワークフローがそれほど必要とはされない場合があります。比較的小さな組織で行うソフトウェア開発では全員が小さな組織の中で密接なコミュニケーションのもとで作業を行うために、ことさらワークフロー管理という形式は必要ではない場合があるのです。ソフトウェア開発でREDMINEと同じように人気のあるツールbacklog(バックログ)にワークフロー機能がないのは、このような理由によるのではないかと思います。(REDMINEとbacklogの比較については近日中に記事をUPする予定です)

つまり、定型型、反復型業務の代表である管理業務は、REDMINEのワークフロー機能を大いに活かす適用例であると言えるのです。

ワークフローの設定方法

では、このワークフローを設定するための具体的な方法を紹介します。ワークフローはREDMINEの設定画面を使って設定するのですが、ここではVisiWorkのクイックセットアップサービスで行うセットアップシート(Excelシート)を利用したワークフローの設定について説明をします。関係者で打ち合わせながらこのセットアップシートを記入し、次の段階でその結果をREDMINEの画面に対して入力するほうが、妥当性の議論も容易となり関係者の合意形成が容易になるのです。

(取引書類受領トラッカーのためのワークフローセットアップシートの一部)

(前表のセットアップシートに対応したREDMINEのワークフロー設定画面)

前図のガントチャートで、#2659などのチケット番号の前に表示されている取引書類受領、取引書類送付などはトラッカーと呼ばれるものでチケットの種類を表しています。トラッカーには固有のワークフローを設定することができます。ワークフローは、具体的にはチケットのステイタスの遷移とその遷移を実行できる権限の設定のことであり、上表はトラッカー「取引書類受領」に対してワークフローを設定しているセットアップシートの一部です。

例えば、取引書類として発注請書が届いたとしますと、その内容を確認しているのが、上表で茶色くなっている確認中というステイタスです。請求書の一時的な内容確認が作業担当者によって行われますと、次は、管理責任者がその内容を承認しなければなりません。その流れが、上表では「確認中」というステイタスから「承認中」というステイタスへの遷移によって表されています。遷移の部分に記入してある「管理担当者」はロール(役割)と呼ばれ、そのロールを持ったユーザーがその遷移を実行できることがわかります。ロールはユーザーそのものではなく、役割ですから、ロールをいくつか持つユーザーはその権限をすべて実行することができます。

中小、中堅企業でこそREDMINEは役に立つ

この記事では、REDMINEが持つプロジェクト・テンプレートやワークフローの機能を利用して、社内管理業務という定型的、反復的な業務を効率的かつ正確に遂行できることを説明しました。こうすることで、担当者の交代なども比較的混乱なく行えますし、担当者自身のストレスも低減し、働きやすい職場づくりにもつながっていくことでしょう。

REDMINEを使うことで、これまでIT化が手つかずとなっていた様々な業務を、低コストでIT化していくことができます。ということは、人手不足、人材不足、さらにはコストの制約という悩みを抱える中小・中堅企業にとって、REDMINEは大変ありがたい便利なツールである言えるのではないでしょうか。

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