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AIサマリー:
この記事では、Redmineでチケットを削除する際の注意点について説明しています。チケット削除はデータベースからの完全な削除を意味し、復元が困難です。そのため、削除の代わりに「不要」などのステータスに変更することが推奨されています。これにより、将来的に情報の再利用や検索が可能になります。削除権限は特別なユーザーに限定し、一般ユーザーは論理的な削除を行うルールを設定することが重要です。
タスク管理を運用していると、チケットを削除したくなることがあります。でも、注意してください。本当に「削除」することがベストなのか考えましょう。
この記事では、チケットに削除にまつわる問題と、削除に代わる方法をアドバイスします。
チケット削除に注意すべき理由
チケット削除はできれば回避したい操作です。その理由は危険な行為だからです。REDMINEでは、チケット削除する場合や、より大きな情報の単位であるプロジェクト全体を削除する場合も、削除とは本当に物理的にデータベースから情報を削除することを意味します。
いったん削除された情報を復元することは不可能ではありませんが、管理者に大きな負担をかけ、ひいては他のユーザーにも迷惑をかけることになりかねません。削除された情報は復元できないと考えるべきです。
ではどうするか。安全策は、通常のユーザーは削除をしないことにして、削除は特別な権限を持ったユーザーのみが行うルールにすることです。その場合、一般ユーザーは、削除の代わりに、チケットのステータスを論理的に削除された状態(ステータス)に変更します。そのために、例えば、「不要」ステータスをあらかじめ定義しておきます。これについては後述します。
もう一つ、削除を避けたい理由としては、「もったいない」ということがあります。完全に意味のないゴミのようなチケットであれば削除を考えるのは妥当ですが、日々の運用の中では必ず何か理由があって入力されたものでしょう。それが削除されるのは、二つの場合、①そのタスクが終了したか、あるいは、②そのタスクが終了前に消滅したかどちらかでしょう。このいずれの場合であっても、そのタスクの情報は、再利用する価値があるかもしれません。また、再利用しないまでも、そのようなタスクが、上記の①であれ②であれ、かつて存在したわけですから、そのことがチケットとしてREDMINEデータベースから検索できれば便利なのではないでしょうか。検索が必要となる状況に応じて、チケットの作成日、担当者、カテゴリー、などいろいろな属性情報で検索することが考えられます。別の記事で紹介しますが、カスタムフィールドという機能を使えば、製品名、工程名、顧客名など、ニーズに応じたユーザー固有の属性情報を自由に定義することができるので、それらを検索のキーとして使うことができます。
チケット削除に代わるおすすめの方法
上述のように、一般ユーザーが削除する場合は、「不要」ステータスなどにステータスを変更するにとどめることがお勧めです。
削除に相当するステータスが「不要」だけで良いのかは、検討して決める必要があります。「却下」「ゴミ箱」「お蔵入り」などがしばしば使われるステータスですが、いくつかのステータスを使い分ける場合は、それらの意味あいを決めておくべきです。そうすることで、後日のメンテンナンスや、検索を効率的に行うことができるようになります。例えば、「失注」のようなステータス名は、意味が明確で、後日の検索でも役に立ちそうです。
「終了」ステータスを活かす
REDMINEで設定するステータスとして「終了」を使う際には、注意が必要です。REDMINEでは、終了という用語に特別な意味があるからです。以下は、ステータスを設定する際の管理画面ですが、ここではステータスに対して、それが「終了したチケット」であるか選択するようになっています。これをチェックすると、REDMINEはそのステータスが「終了」という特別なステータスであると認識します。話がややこしいですが、「終了」ステータスをうまく設定すると操作を簡便にすることができます。
以下はチケット一覧画面で、検索条件にステータスを利用した際の例です。
ステータス「未完了」を選択して検索した場合
「終了したチケット」に該当しないステータスが設定されたチケットが検索されます。上図の例では「新規」「進行中」「解決」「フィードバック」が検索対象になります。
ステータス「完了」を選択して検索した場合
ステータス「完了」を選択して検索した場合 「終了したチケット」に該当するステータスが設定されたチケットが検索されます。上図の例では「終了」「却下」が検索対象になります。
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