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AIサマリー:
この記事では、Redmineを用いたプロジェクト構成のベストプラクティスについて詳しく解説しています。プロジェクトの親子関係を設定し、タスク管理を効率化する方法が具体例を交えて説明されています。特に製造業やソフトウェア開発において、親プロジェクトと子プロジェクトの適切な設定により、進捗状況の可視化と管理の効率化が強調されています。これにより、チーム全体の生産性向上とプロジェクトの成功が期待されます。
プロジェクトの作成はREDMINEによるタスク・プロジェクト管理の第1歩です。プロジェクトの作成方法はWEB上に解説がたくさんあるため、ここでは視点を変えてプロジェクトをどのように扱うかを解説します。
REDMINE操作の第一歩は、プロジェクトの作成です。プロジェクトはチケット、つまりタスクの入れ物です。その入れ物の構造をどのように設定するかで、その後の使いやすさが変わってきますので、プロジェクト設定のコツを学んでおきましょう。そうはいっても、REDMINEは非常に柔軟なシステムですから、あまり考えすぎることはありません。この記事を読んで、プロジェクトの構想ができたら、それを設定し、使い始めましょう。
「プロジェクト」の役割
プロジェクトをカギカッコの中に入れたのは、REDMINEにおけるプロジェクトが必ずしも、私たちが感覚的に理解しているプロジェクトとは一致しないかもしれないからです。
REDMINEの「プロジェクト」は、二つの意味合いを持つのが普通です。一つは、私たちが理解しているプロジェクト、つまり目標と期限を持ついわゆるプロジェクト、そしてもう一つは組織です。REDMINEを利用する目的がプロジェクト管理というよりもタスク管理である場合は、組織をプロジェクトとみなすことで、REDMINEがタスク管理ツールとなります。タスク管理とプロジェクト管理、その両方を目的としてREDMINEを使用するならば、プロジェクトと組織、その両方を同時に使う必要があるでしょう。
「プロジェクト」の親子関係
具体的なプロジェクトの設定例を説明する前に、もう少しREDMINEの仕組みの話をします。
REDMINEの「プロジェクト」には親子関係を与えることができます。親子関係を与えることで二つの利便性がもたらされます。一つは、集計です。一つの親に複数の子プロジェクトがあると、親プロジェクトの各種指標は、子プロジェクトのそれが合計されたものとして表示されます。例えば、チケット数や予定工数、実績工数などです。
また、REDMINEにおいては、「プロジェクト」ごとにそれを利用できるユーザーを設定する必要がありますが、親プロジェクトで設定されたユーザーを、子プロジェクトが自動的に継承できるようにする機能があります。
もし、子プロジェクトで独自のユーザーを追加したい場合は、それもできます。
なお、親プロジェクトは単なる子プロジェクトの集計というわけではありません。独立したプロジェクトとして、自分自身のチケットを持つこともできます。
「プロジェクト」の階層を使いこなす
ここまでで、「プロジェクト」の役割と、それらの親子関係について説明しました。親子関係として2階層目までを考えるとすると、「プロジェクト」の全体構成は次のよう分類されることになります。
親 | 子 | |||
---|---|---|---|---|
タイプ | 組織 | プロジェクト | 組織 | プロジェクト |
A | 〇 | 〇 | ||
B | 〇 | 〇 | ||
C | 〇 | 〇 | ||
D | 〇 | 〇 |
Aは大規模な組織でタスク管理をやっているイメージでしょうか。また、Cは、プロジェクトの下に組織がありますので、かなり大きなプロジェクトでは、こうなるのかもしれません。以下では、通常で私たちが目にする、BとDについて具体的な設定例を説明していきます。
プロジェクトの具体的な設定例
製造業の場合
「【事例】受注型製造業とREDMINE」の場合では、事業部ごとに案件を受注し、事業部に所属するメンバーが対応するため、第1階層に組織のプロジェクトを作成し、第2階層に案件ごとのプロジェクトを作成する設定としました。
ソフトウェア開発の場合
規模にもよりますがソフトウェア開発では、様々な組織、部門に所属するメンバーが集まって作業することが多いと思われます。この場合は、第1階層を案件プロジェクトとし、参画するユーザーをメンバーとして登録する形になります。
また、システム規模が大きい場合は、第1階層プロジェクトをマスタースケジュールとし、サブシステム単位に分割したプロジェクト第2階層に作成するといった対応も有効です。
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