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【解説】 これでわかった REDMINEの進捗率!(改訂版)

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プロジェクト管理で進捗状況を正確に把握することは非常に重要です。遅れているか、進んでいるかの判断によって、対策の要否がわかるからです。

進捗に関して、REDMINEのチケットには、ステータスと進捗率という二つの項目があります。ステータスは、「新規」、「作業中」、「承認中」、「完了」などのように、言葉で進捗がわかるのに対して、チケットの進捗率は、0%~100%までの数値で進捗を把握することができます。進捗率は、プロジェクトごと、バージョンごとにも集計できます。(バージョンとは、特定の期日までに完了させなければならないチケットをまとめて管理するためのものです。)

ステータスは、それを選択することで入力されるので、わかりやすいのですが、進捗率はそれがどのように計算されるか、設定によっていろいろな場合に分かれますので、少し混乱してしまう場合があります。この記事では、チケットの進捗率の算出方法と、その親子チケットとの関係について解説します。

進捗率の算出方法

チケットの進捗率の算出方法はREDMINE全体の設定で指定します。以下から選択します。

  1. チケットのフィールドを使用
  2. チケットのステータスに連動

この設定はすべてのプロジェクトで共通のため、REDMINE運用の開始に先立って決定する必要があります。REDMINE運用開始後に進捗率の算出方法を変更することは可能ですが、既存のプロジェクトのチケットが影響を与えますから注意が必要です。

1.チケットのフィールドを使用

チケット更新時に手動で進捗率を選択して入力する方法です。選択肢は10%刻みで用意されています。REDMINEではこちらの設定が初期値として与えられています。

この設定では、進捗率を細かく登録することができますが、チケットの担当者ごとに登録する基準が異なり、プロジェクト全体で一貫性を保つことが難しくなるというデメリットがあります。

2.チケットのステータスに連動

チケットのステータスの変更時に自動的に進捗率が設定される方法です。あらかじめスタータスごとのパーセンテージを指定しておく必要があります。下図は、REDMINEのステータスの設定画面の例です。

こちらの設定では、進捗率の値の選択がチケット担当者の判断に依存しない、進捗率の数値がプロジェクト全体で安定するといったメリットがあります。デメリットとしては、チケットの作業期間が比較的長い場合、日々の作業は実施していても、ステータス変更ができるイベント(承認など)のタイミングまで進捗率が更新されないという点があります。ステータスを細分化し進捗率を段階的に設定することも可能ですが、ワークフローの管理が煩雑になる点も考慮しなければなりません。

終了したチケットのステータス

REDMINEステータスの設定では、進捗率とは別にそのステータスを持つチケットが「終了したチケット」であるという指定をすることができます。「終了したチケット」であることが指定されたテータスに更新された場合は、画面上の進捗率の数値は100%でなくても、REDMINE内部では100%として解釈されます。

親子チケットを利用している場合の親チケットの進捗率算出方法

チケットに親子の階層がある場合、親チケットの進捗率の計算方法は以下から選択が可能です。この設定も全てプロジェクトに影響するためREDMINE運用の開始に先立って決定する必要があります。

  1. 子チケットの値から算出
  2. 子チケットから独立

1.子チケットの値から算出(初期値)

親チケットの下に紐付く子チケットの進捗率から算出されます。REDMINEではこちらが初期値として設定されています。親チケットの進捗率は独立して入力することができなくなるため前述のチケット進捗率の算出方法が「チケットのステータスに連動する」では利用できません。

2.子チケットから独立

子チケットの進捗率関係なく、親チケット単独で進捗率を設定します。チケット進捗率の算出方法「チケットのステータスに連動する」と組み合わせて利用が可能です。

親子チケット運用の場合の算出方法の組み合わせ

チケット進捗率の算出方法と、親チケットの値の算出方法の組み合わせを下表にまとめました。チケット進捗率の算出方法が「チケットのステータスに連動する」、かつ親チケット進捗率の算出方法が「子チケットから算出する」の場合、親チケットの進捗率がステータス連動になる点に注意が必要です。

 子チケットから算出子チケットから独立
ステータス連動しない親チケット:子チケットから自動で算出
子チケット:手入力
親チケット:手入力
子チケット:手入力
ステータス連動する親チケット:ステータスに連動
子チケット:ステータスに連動
親チケット:ステータスに連動
子チケット:ステータスに連動
進捗率の算出方法

チケットの進捗率の算出方法を運用開始後に変更する場合

チケットの進捗率の算出方法の設定はREDMINE全体に関わるため、運用開始前に検討しておくことが望ましいですが、運用開始後に要件が変わり変更することも考えられます。運用開始後にチケットの進捗率の算出方法の設定を変更した場合の影響について解説します。

「チケットのフィールドを利用」から「チケットのステータスに連動」に変更する場合

既存のチケットに手入力されていた進捗率は、ステータスを基準にした進捗率とは異なる可能性があります。そのため、設定変更後に作成・更新したチケットの進捗率と合わせるため、既存のチケットの進捗率をステータス基準の進捗率に更新する機能が用意されています。

「チケットのステータスに連動」に変更後、「管理 > チケットのステータス」画面に「進捗率の更新」が表示されます。リンクをクリックすると既存のチケットの進捗率が、ステータスごとに設定された進捗率に更新されます。

「チケットのステータスに連動」から「チケットのフィールドを利用」に変更する場合

既存のチケットの進捗率の更新は不要です。「チケットのステータスに連動」で設定された進捗率も、「チケットのフィールドを利用」で設定された場合も、10%単位で登録するため不整合は発生しません。

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